大人のためのミッドレングス・サーフボードの乗り方|動かしすぎの罠を終わらせる5つのコツ

ミッドレングス乗り方・ボードのタイプ

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また、本記事は2,500本以上のサーフボードを見てきた筆者の経験と、メーカー提供の正確なデータを主軸としています。情報の整理・構成においてAI(人工知能)を活用していますが、内容の最終確認および正確性のチェックはすべて筆者が責任を持って行っています。

「ミッドレングスって、初心者が乗るファンボードでしょ?」もしあなたがそう思っているなら、非常に大きなもったいない遠回りをしています。

「サーフトリップに1本だけ持っていくなら、私はミッドレングスを選ぶ」――世界の名だたる高名なシェイパーたちがそう断言するほど、このジャンルの波への対応力と秘められたポテンシャルはズバ抜けています。

圧倒的な浮力と安定感で最速での上達を目指すビギナーの入門ボードとしてはもちろん、基本のレールワークを美しく学び直したい中上級者やショート&ロングボーダーまで、あらゆるレベルのサーファーを虜にする「大人のための最高峰のギア」へと今、進化を遂げているのです。

本記事では、2008年からサーフショップオーナーとして2,500点以上の新品・中古ギアを扱い、数々のサーファーの悩みを解決してきた筆者が、ミッドレングスの真の魅力や優雅な乗り方はもちろん、購入の最大のネックになりがちな「ドルフィンスルーができない問題」の具体的な解決策までをどこよりも分かりやすく解説します。

目次

1.ミッドレングスの魅力:なぜ今、大人がハまるのか?

nanazero(ナナゼロ)サーフボード ミッドレングス「MID02」deck

ショートボードの機動性と、ロングボードの圧倒的なテイクオフの速さ。その「良いとこ取り」をしたのがミッドレングス(一般的に7フィート台前後のサーフボード)です。

かつて「サーフトリップに1本だけしか持っていけないとしたら?」という究極の質問に対し、世界の名だたる高名なシェイパーたちが口を揃えて「ミッドレングスを選ぶ」と答えたという有名な逸話があります。

それほど、小さい波から大きな波まで日本のあらゆるコンディションにハメ合わせられる「高い対応力」こそが最大の強みです。

体力面に不安を覚え始めた大人サーファーの復活ギアとしてはもちろん、初心者にとっては最速で上達するための入門ボードとなり、若い世代からも「このボードでしか描けないラインがある」と主役の座を勝ち取っています。

ミッドレングスって、初心者が良く使うボードでしょ!?って敬遠されるサーファーも少なくありませんが。。。 この動画を見れば、きっとその印象は変わります。

現代のミッドレングス・マスター「デボン・ハワード」のライディング

百の言葉を尽くすよりも、まずはこの1本の動画をご覧ください。ミッドレングスの世界的な大ヒットの火付け役であり、CI MIDの共同開発者でもあるデボン・ハワード(Devon Howard)の圧倒的な映像です。「初心者向けのダサいファンボード」という古いイメージが、一瞬で吹き飛ぶはずです。

プロの視点:動画のここに注目!ショートボードのような細かく鋭い連動ターンの忙しさとは無縁であることに注目してください。 波のパワーと完全に調和しながら、圧倒的なスピードで水面を優雅に切り裂くような美しいレールターン。これこそが、あらゆる世代のサーファーが今、ミッドレングスの魅力にひかれ、ハみ出せなくなっている最大の理由(ファクト)です。

2. 乗り方の本質:スピードに乗った「シンプル&ベーシック」

MICHAEL MILLER explorer egg deck

2. 世界の巨匠デボン・ハワード直伝!ミッドレングスを優雅に乗りこなす「5つのステップ」

ミッドレングスの世界的な火付け役であるデボン・ハワードが明かした「乗り方の秘密」を、初心者にも分かりやすく5つのポイントに凝縮しました。ショートボードとは180度違う、大人の優雅なサーフィンを最速でマスターしましょう!

① テイクオフ直後は「何もしない」が正解

ショートボードは、足元をバタバタと細かく踏み込んで(アップスンなど)強制的に加速させますが、ミッドレングスでそれをやると逆にブレーキになって失速してしまいます。

ミッドレングスは、長い「レール」を波の斜面にハメ込んで走るボードです。 テイクオフしたら、最初の数秒は「ただボードの真ん中に真っ直ぐ立って、何もしない」を徹底してください。抜群の浮力があるため、ボードが勝手に一番スピードの出る状態(トリム)に入り、驚くほど滑らかにグングン前に伸びていきます。

② ターンは「縦」ではなく「横(9時の方向)」を狙う

波のトップ(12時の方向)へ向かって縦に鋭くボードを突き上げようとするのは、長さのあるミッドレングスでは不格好なワイプアウトの元になります。

狙うべきは、横方向の「9時〜10時のライン」です。あえて上に上げすぎず、波のクリーンな斜面に対して長いレールをじわーっと深くハメ合わせ、大きな美しい円弧を描いてカービング(カットバック)するのが、大人の機能美スタイルです。

③ スタイルは「手の位置を腰の高さに下げる」だけで作れる

デボンのような優雅なスタイルを作る一番の近道は、「手(腕)を頭より上に振り回さないこと」です。手がバタバタしてしまうのは、体幹がブレている証拠。

  • 手の高さ:前手も後ろ手も、常に「腰からお腹(肋骨)の間の低い位置」に静めてキープします。
  • 視線:前手を車のハンドルのように使い、行きたい方向へ低く指し示し、目線はその指先のはるか先を見つめます。
  • 姿勢:上体をガチガチに直立させず、膝と股関節を柔らかく曲げて、ボードの上に hunker down(低く沈み込む)させることで、圧倒的な安定感とポイズ(気品)が生まれます。

④ ボードの上で足を前後にスライドさせる(足のダンス)

ミッドレングスの上では、ショートボードのように1箇所に足を固定してはいけません。波の状況に合わせて、前後に足を少しスライドさせる感覚が大切です。

  • 真っ直ぐ加速するとき:やや前足寄りに体重を乗せ、ボードが波と接する面積を広げてスピードを伸ばします。
  • 大きくターン(カットバック)するとき:足を後ろに10cmほどずらし、テールのフィン付近をしっかり踏み込んで、大きなボードをコントロールします。

⑤ パドルもテイクオフも、常に「45度の斜め」に構える

ミッドレングスはノーズが長くて反りが平らなため、波に対して真っ直ぐビーチを向いてしまうと、波の斜面のカーブにボードがフィットせず、突き刺さってパーリングしやすくなります。

ゲッティングアウト(沖に出るとき)で目の前に迫るスープを越える時も、テイクオフする時も、常に波に対して「45度の斜めの角度」を保つことがデボン直伝の秘訣です。斜めに構えることで、ミッドレングスの圧倒的なパドルスピードを活かし、プッシングスルーやローリングスルーでスマートに波をかいくぐることができます。

合わせて読みたい上達の基本【基本のターンを学ぶ】

ミッドレングスを乗りこなす鍵は「基本のターン」の習得にあります。正しいライディングの基本姿勢とターンの仕組みは、こちらの記事のライディング基本姿勢とターンで詳しく解説しています。

3. レールの厚み論争:デボンの「薄いレール論」と「浮力のメリット」の現実的なハメ合い方

デボンの教える5つのステップ(特にレールを波にハメ込むターン)を実践する上で、避けて通れないのが「ミッドレングスのレールの厚みをどう選ぶか」という問題です。

デボンはインタビューの中で、「CI MIDなどの本物のミッドレングスは、センターに十分な厚みを持たせつつも、レール側に向かってはナイフのように薄く削り落とされている(フォイルされている)。レールが分厚いと水に沈まないから優雅なターンはできないし、ドルフィンでも苦労する」と熱弁しています。

確かにこれは、デボンのようなハイレベルなサーファーが極上のレールワークを描くための「100%正しい理想論(ファクト)」です。しかし、「じゃあ、すべての大人サーファーが薄いレールのボードを選ぶべきか?」と言われれば、決してそれが唯一の正解ではありません。

レールの厚みは「あなたのレベル」と「優先順位」で決まる

数多くのサーフギアを扱い、自身も様々な厚みのミッドレングスを乗り比べてきた筆者の経験から言えば、レールの厚み選びは「自分のサーフィンレベル」と「何を一番優先したいか」というスタイルによって180度ハメ合わせ方が変わります。

① パドル・テイクオフの安心感とレールワークを両立するなら「ミディアムレール」

「体力の衰えをカバーしたい」「ロングのような圧倒的な速さで波をキャッチしたい」という大人サーファーや初中級者に最もお勧めしたい現実的な正解が、この「程よく厚み(ボリューム)を残したミディアムレール」です。

デボンの言うような極薄のレールは扱いがシビアですが、適度な肉厚感のあるミディアムレールであれば、日本のパワーのないタルい波でもぐんぐん前に押し出してくれる浮力の恩恵を受けられます。それでいて、しっかりとレールを波の斜面にハメ込むことができるため、ミッドレングスの醍醐味である「優雅で大きなターン」の基本を最高に気持ちよく学ぶことができます。

完全な初心者(レールワーク以前の段階)なら… まだレールを入れてターンする段階ではなく、「まずは確実に波に立ちたい、真っ直ぐ長く滑りたい」という完全な初心者であれば、ミッドレングスという枠組みに縛られず、安定感を最優先したさらに厚みのあるボード(初心者用ファンボードなど)を選んだ方が上達への近道になるケースもあります。

② ターン・機動性最優先なら「薄くフォイルされたテーパーレール」

逆に、普段ショートボードに乗っている上級者や、「テイクオフの速さよりも、波の上でデボンのような優雅で深いレールターンを描きたい」「大きなボードを軽い力で思い通りにコントロールしたい」という高い操縦性を求めるスタイルであれば、デボンの言う通り、レールがすっきりとフォイルされた薄めのボードがマジックボードになります。

「とはいっても、やっぱりミッドレングスでドルフィンしたい!」というあなたへ

基本的には「乗る楽しさ(浮力)」を最優先にすべきですが、「ゲッティングアウトがハードな日本のビーチブレイクがメインだから、可能な限りドルフィンができるボード選びを考慮したい」という強いこだわりがあるなら、それこそデボンの言うミッドレングス選び(サイズガイド)が最高の正解になります。

具体的には、「自分の身長+8〜10インチ程度に長さを抑え、センターの厚みはあってもレールが極限まで薄くフォイルされたモデル(まさにCI MIDなどがその筆頭)」を選べば、ミッドレングスの滑走性を手に入れつつ、技術次第でショートボードのように沈めてドルフィンをすることが可能になります。

まずは、あなたが「パドル&テイクオフの楽さ」をとるか、「ターン&ドルフィンの可能性」をとるか、優先順位をガチッと決めてみてください。

そして、どちらの厚み(浮力)を選んだとしても、日本の海でアウト(沖)に出るために絶対にマスターしておくべき「ドルフィンスルーの現実と、大人な波の超え方のテクニック」について、いよいよ次のセクションで冷徹にハメ解いていきましょう!

4. 【お悩み解決】「ドルフィンスルーができない」という不安のハメ解き方

ドルフィンスルーのやり方 

サーフボード選びの際、ショップでも非常によくある相談がこちらです。

ユーザーからのリアルな相談 「中年のカムバックサーファーです。昔はショートでアップスンができるレベルでした。今、浮力のあるショート(6’2″)か、ミッドレングス(6’6″)で迷っています。初心者レベルの波(膝〜胸)で乗る場合、6’6″だと長さによる取り回しや、ドルフィンスルーを含めたゲッティングアウトはどうでしょうか?」

結論:「ドルフィンのしやすさ」でボードを選ぶのは本末転倒

冷徹に事実をお答えするなら、浮力と長さがあるミッドレングスは、一般的なショートボードのように「深く沈めてドルフィンスルーをすることはできない」が正解です(7ft以下でかなりショート寄りのデザインであれば技術次第で沈められますが、基本的には沈みません)。

しかし、ここで一番伝えておきたい本質的なファクトがあります。 「ドルフィンスルーのやりやすさ」を最優先にしてボードを選んでしまうと、一番大切な『波に乗って楽しむためのボード選び』ではなく『ドルフィンのためのボード選び』になってしまうということです。これでは完全に目的と手段が逆転してしまいます。

そもそも、ドルフィンができなくても沖(アウト)に出るテクニックは、ロングボードの歴史が証明している通りたくさん存在します。

5. ドルフィンに頼らない「大人な波の越え方(ゲッティングアウト術)」

ミッドレングスやロングボードには、その高い浮力とパドルスピードを活かした「大人のための波の超え方」があります。これを習得すれば、無理にボードを沈める苦労から解放されます。

① 圧倒的なパドルスピードで「波の周期(セット)の隙間を抜ける」

プッシングスルーのやり方 流れ

ミッドレングスはショートボードに比べてパドリングが圧倒的に速いというファクトがあります。穏やかな日や胸肩サイズまでのクリーンな日であれば、波の周期をよく観察し、セットが弱まったタイミングを見計らって一気にパドルアウトすれば、「プッシングスルー(上体を起こしてボードの下に水を逃がす)」だけで息を切らさずに涼しくゲッティングアウト可能です。

② 大きな波やスープを安全にやり過ごす「ローリングスルー」

ローリングスルーのやり方 流れ

ミッドレングスでのゲッティングアウトの主役となるのが、ボードごとひっくり返って波をやり過ごす「ローリングスルー」です。波の強さに合わせて使い分けるのが大人のテクニックです。

  • パワフルな大波・ハードなスープ ➔ ノーズ付近のレールをガチッとホールドし、少しパドルで勢いをつけながら、自分の身体とボードを完全に密着させて波の底に突き刺すように裏返ります。
  • サイズは小さいが、押し返す力が強いスープ ➔ ボードを少し浮かし気味にして、自分の身体とボードの隙間に波を潜り込ませるようにしてやり過ごします。

③ 体力が限界、タイミングが合わない時の「背面プッシングスルー」

どうしてもスープを食らうタイミングでパドルが間に合わない時は、沖側に背中を向け、ボードを海面に対して「垂直(ノーズが空を向くイメージ)」に立てて背中で波を受けます。余計な力を使わずに、波の衝撃を綺麗にいなしてやり過ごすことができます。

ゲッティングアウトと波の越え方を動画で学ぶ 百聞は一見に如かず。ミッドレングスやロングでのスマートなローリングスルー、スープの超え方の参考動画をあわせてご覧ください。

基本のコツを抑えれば、経験とともに確実に身につきます。

まとめ:足元にある世界を変え、至福の時間を手に入れよう

ミッドレングスは決して「初心者だけの妥協ボード」ではありません。

ロングボードのような圧倒的なテイクオフの速さと安定感を持ちながら、ショートボードのように波の斜面を大きく広く使った優雅なマニューバーを描ける、大人のサーフィンを200%豊かにするための贅沢な選択肢です。

取り回しやドルフィンスルーといった先入観による苦労や不安は、正しい知識と少しのテクニックのハメ合わせで綺麗に解消できます。

あなたも「ドルフィンのためのボード選び」を今すぐ終わらせ、波の上で滑走する最高の瞬間を楽しむために、間違いないミッドレングスを足元にロックインしてみませんか?

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