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また、本記事は2,500本以上のサーフボードを見てきた筆者の経験と、メーカー提供の正確なデータを主軸としています。情報の整理・構成においてAI(人工知能)を活用していますが、内容の最終確認および正確性のチェックはすべて筆者が責任を持って行っています。
「ロングボードを買いたいけれど、種類が多すぎて自分に合うボードが分からない……」 「ネットに情報がありすぎて、長さや厚みはどれを選べばいいの?」
ゆったりとした大きなラインで波に乗り、初心者からベテランまで圧倒的なクルージングを楽しめるロングボード。 しかし、いざボードを選ぼうとすると、構造や特性、フィンの設定など、抑えるべきポイントが多くて難しいですよね。適当に選んでしまうと、「重すぎて動かせない」「浮力が足りなくて全然波に乗れない」といった失敗に繋がってしまいます。
インターネットの情報を参考にしたり、ショップのスタッフに直接相談したりするのも手ですが、まずは自分である程度の「目利き」ができる基礎知識を持っておくことが、失敗しない最大の近道です。
知識ゼロの状態で相談するよりも、ある程度の知識を持って対話した方が、より具体的で正確な希望を伝えられるため、結果的にプロからも的確なアドバイスをもらえるようになります。
この記事では、2008年からサーフショップオーナーとして2,500点以上の新品・中古ボードを扱い、数多くのサーファーのボード選びをサポートしてきた筆者が、ロングボードの選び方の基本をどこよりも分かりやすく解説します!
ロングボードの3つのタイプ(特性)の違いから、各部の構造、日本に適したサイズ、フィンの位置まで、これさえ読めば「自分に合うボードの基準」がハッキリと分かりますよ!
ロングボードの3つのタイプと特性を知る

ロングボードは、デザインや乗り味によって大きく「クラシック(ログ)」「パフォーマンス」「オールラウンド」の3つのタイプに分類されます。
それぞれにどんな特徴があるかを知ることは、ボード選びの最も重要な土台です。自分が海で「どんなスタイルのサーフィンをしたいか」をイメージしながらチェックしてみましょう。
クラッシックタイプ

60年代のスタイルを継承する、ロングボードの原点とも言えるタイプです。幅広でしっかりとした重量があり、シングルフィン(1本)がセットされているのが特徴です。
レールもエッジが無い丸みを帯びた「ソフトレール」が多く、ブレイクが遅いメロー(穏やか)な波に向いています。直線性に優れており、抜群の安定感があるため、ロングボードの醍醐味である「ノーズライディング(先端に立つ技)」を最も得意とするタイプです。
- デメリット: 回転性や操縦性は高くないため、クイックなターンは難しくなります。
憧れのノーズライディングを極めたい方はこちら! サーフショップオーナーの視点で、今シーズン絶対にオススメしたい至高のクラシックボード(ログ)を厳選して紹介しています。
パフォーマンスタイプ(ハイパフォーマンス)

ターンやマニューバー(激しいアクション)を重視した、ロングらしからぬ軽快な操作性が魅力のタイプです。パワーのある波やブレイクが速い波に向いています。
クラシックボードに比べて幅や厚みが抑えられ、重量もかなり軽く仕上げられているため、楽にボードを傾けてターンすることが可能です。センターフィンの横に小さなサイドフィン(シングルスタビライザー)が付いており、ショートボードのような攻めた鋭いターンを可能にします。
- デメリット: スピード性(自走力)や安定性は下がるため、小波やパワーの無い波では不安定になり、乗り難くなります。
オールラウンドタイプ

クラシックの「抜群の安定感・テイクオフの早さ」と、パフォーマンスの「高い操縦性(動かしやすさ)」のいいとこ取りをした、現代のロングボードの主流とも言える万能タイプです。
パフォーマンスタイプ同様に、基本はセンター+サイドフィンの3本仕様。ノーズライディングもでき、軽いターンもこなせるため、初心者の方の一本目としても、これを選んでおけば間違いありません。
※ サイドフィンを外してシングルフィンとして乗る楽しみ方もありますが、ボードデザインのバランスを考えると、基本は3本フィンで乗るのがベストです。シングルに乗りたい場合は最初からクラシックタイプを選ぶことをお勧めします
ロングボード選びに役立つ基礎知識「各部の構造」

ボードの外見やスペック表を見たときに、「そのボードがどんな動きをするのか」を見分けるためのパーツ知識を紹介します。
※ さらに細かい用語や基本を知りたい方は、こちらの完全ガイドも参考にしてください「初心者の為のサーフボード基礎知識」
Nose Concave(ノーズコンケーブ)

クラシックタイプのノーズライダーモデルに多く見られる、ノーズ裏(ボトム)がスプーンのように凹んでいるデザインです。
ここを水が通ることでボードを持ち上げる揚力が生まれ、ノーズに足を乗せた際にもスピードが落ちにくく、安定したノーズライディングを可能にします。
近年はオールラウンドやパフォーマンスタイプにもノーズコンケーブが入っているものが増えています。
STRINGER(ストリンガー)

ボードの中心を縦に走っている木材(芯材)です。ボードの強度を増し、折れやネジレを防ぐ重要な役目を持っています。
これが太いものや、3本(3ストリンガー)入っているものは、ボードの強度と「重さ」が増すため、直進安定性の高いクラシックスタイルのボードによく採用されます。
Tail design(テールデザイン)

テールの形状を見るだけでも、ボードの特性をある程度判断することができます。ロングボードでよく使われる代表的な6種類をまとめました。
- ピンテール: 幅が細く先端が尖った形状。水の抵抗が少ないためレールが入れやすく、サイズのある掘れた波でも高いコントロール性を発揮します。ビッグウェーブをターゲットとしたガンボードに採用されています。
- ラウンドピンテール: ピンテールに丸みを持たせた形状。大きな波やパワーのある掘れた波向きですが、ピンテールよりやや幅がある分、小波での回転性も備えています。
- ラウンドテール: ラウンドピンテールよりやや幅広でゆったりさらに丸びを帯びた形状。最も扱いやすく、オールラウンドボードに多く採用される。どんな波にも癖なく対応できる万能デザインです。
- スクエアテール: テールエンドが四角く幅広な形状。幅広で浮力が強いためテイクオフが最速。スピードも出しやすい。ターンの反応も非常にクイックですが、パワーのある波では繊細な操作を求められます(小波・メローな波向き)。
- スカッシュテール: スクエアの角に少し丸みを持たせた、最もスタンダードな形状。ラウンドテールと同様にオールラウンドタイプのテールデザイン。ラウンドテールより海面への設置面積が広いため、波の力を得やすく、キレのあるシャープなドライブターンが可能です。平均的なビーチブレイクではこのテールデザインを好むサーファーが多い。
- ダイヤモンドテール: ラウンドピンとスカッシュの良いとこ取りをした形状。ラウンドピンテールに比べ、やや角ばったデザインになっているので、よりシャープなターンが可能。
※ ボードは各部位のバランスとトータル的なデザインでボードの特徴も変わってくるので、テールだけで判断できるものではありません。
6つのテールの特徴を知っていれば応用が利く
ロングボードで良く採用される6種類のテールデザインを紹介しましたが、同じテールデザインであってもボードによって幅や形状が微妙に違っています。例えばスカッシュテールでもテールエンドが幅広であればスクエアの要素も持っていそうだな…とか、逆に狭くなっているならラウンドに近い要素も持っているタイプだな…と、それぞれの特徴を知っていれば、このように応用が利くようになります。
詳しく内容はこちらをご覧ください。
Fin System(フィンシステム)

ロングボードのフィンは、大きく分けて以下の2タイプが主流です。
- シングルフィン: センターに大きなフィンが1本。スムーズで大きな弧を描くターンになり、ゆったりしたメローな波に最適です。
- シングルスタビライザー: 大きなセンターフィンの横に、小さなサイドフィンが2本。サイドフィンが水に噛むことで、動き出しが速くシャープなターンが可能になります。一般的にパワフルな波に向いています。
Rocker(ロッカー)

ロッカーとは、サーフボードの「反り」のことです。以下の3つのエリアのバランスでボードの性格が決まります。
- ノーズロッカー(前方の反り): 反りが強いと、テイクオフ時に波に突き刺さる(パーリング)のを防ぎ、ターンが軽くなりますが、水の抵抗が増えるためスピードは低下する。
- テールロッカー(後方の反り): テールの反りがターンの時のコントロール性・回転性に影響します。基本的にロッカーが強ければ回転性が上がります。 反面、ターン時の加速性は低下します。テールロッカーが弱いボードはこの逆の性質となります。
- プレーニングエリア(中央の平らな部分):ロッカーが弱いとこのノーズとテールの間の平らな部分が、結果的に広くなる為、水面を滑るスピードが速くなり、安定感も増します。逆にロッカー強いと平らな部分が狭くなり 回転性は上がります。
近年のトレンド(プロの気づき) 最近のパフォーマンスやオールラウンドタイプは、「前はフラット、後ろは強め」というシェイプが目立ちます。パドル時に胸があたる部分(エントリーロッカー)をフラットにして安定感を出し、パドルを楽にしてテイクオフを圧倒的に早くしつつ、テール側のロッカーを強めることで、いざ立ち上がった後はショートボードのように鋭くターンできる、という非常に優れた設計のボードが増えています。
ロングボードの適正サイズ「長さはどれくらいがいい?」

ロングボードは一般的に「9ft(フィート)以上」の長さのボードを指します。日本国内の一般的なサーフスポットで需要が高いのは9’0ft 〜 10’0ftの間です。
ここからは長年ショップを運営してきた私の経験則になりますが、日本の多くのビーチブレイクで乗る場合、あまり長すぎるロングボードは取り回し(操縦)が悪くなるため、9’0ft 〜 9’6ftの間を選ぶのがベストです。
具体的に「自分の身長・体重に対してどれくらいの長さがいいの?」という方のために、国内の波質を前提とした目安表を作成しました。
ロングボードの適正長さ・体重・身長の目安表
| ボード 長さ | 適正体重 (目安) | 適正身長 (目安) | 特徴・選び方の基準 |
|---|---|---|---|
| 9’0″ 〜 9’2″ | 〜 60kg | 〜 170cm | 小柄な方や女性、または軽快にボードを動かしたい方向け |
| 9’2″ 〜 9’4″ | 50kg 〜 70kg | 〜 180cm | 最も標準的なサイズ。迷ったらこのレンジが安心 |
| 9’4″ 〜 9’6″ | 60kg 〜 85kg | 〜 190cm | 大柄な方、またはクラシカルに安定したノーズライドを狙いたい方向け |
| 9’8″ 〜 10’0″ | 80kg 〜 | 180cm 〜 | 圧倒的な浮力を求める方、メローなロングライド専用にしたい方向け |
※ ロングボードの適正サイズに公的な定義はありません。上記は2,500点以上のギアを見てきた筆者の経験則に基づくデータです。(あくまでも参考値ですのであらかじめご了承ください。)
「浮力」に関する重要なポイント
ロングボードには、ショートボードのような数値化された明確な「適正リッター値(適正浮力)」はありません。
初心者の方や体重の重い方、あるいは「とにかくたくさん波に乗りたい!」という方は、「長さ・幅・厚み」がしっかりあり、アウトライン(外枠)がふっくらと丸く、かつロッカーが弱いボードを選んでください。これが「最も浮力があって乗りやすいボード」の条件です。なお、長さが長くなれば取り回しが悪くなりますので、前述の目安表を参考にしてください。
逆に、パフォーマンスタイプは厚みが薄く幅もシャープに作られているため、初心者の方が乗るとバランスを取るのが難しくなります。最初の一本には、クラシックタイプかオールラウンドタイプを選ぶのが絶対のオススメです。
センターフィンの位置(フィンセッティング)

ロングボードの多くに採用されている「ボックスフィン(フィンの位置を前後にスライドできる構造)」は、フィンの位置を数センチずらすだけで、驚くほど乗り味が変わります。
フィンをボックスの真ん中にした時がニュートラルな反応をするようにつくられています。
- フィンの位置を「ボックスの真ん中」する:この位置が基準であり、理想的なポジションとしてシェイパーがデザイン(配置)しています。
- フィンの位置を「前(ノーズ側)」にずらす: 回転性が格段にアップし、軽い力でスイスイとボードをコントロール(ターン)できるようになります。
- フィンの位置を「後ろ(テール側)」にずらす: 直進安定性が一気に高まり、スピードに乗った大きな弧を描く優雅なターンがしやすくなります。
まずは、フィンボックスの「真ん中(ニュートラル)」にセットして乗ってみてください。
それがそのボードの基準の反応です。 そこから、自分のスタイルやその日の波のコンディションに合わせて、前後に少しずつずらして調整していくのがロングボードの最高に面白い楽しみ方です。 このセッティングは、シングルフィン、シングルスタビライザーのどちらにも共通する鉄則です。
詳しい取り付け手順はこちら。
どんなスタイルのサーフィンを目指したいか?
ロングボードの構造や特性が分かってきたら、最後に「自分が海でどんな風に波に乗りたいか?」という目標をイメージしてみましょう。ロングボードには大きく分けて2つの魅力的なスタイルがあります。
クラッシックスタイル
メローな波を舞台に、ノーズライディングやトリムサーフィンをゆったり楽しむスタイルです。 リラックスした構えからクロスステップ(足を交差させて歩く)で移動し、ノーズの先端に片足をかける「ハングファイブ」、両足をかける「ハングテン」を決める姿は、ロングボードの究極の美しさです。
また、「トリム(トリミング)」とは、波のブレイクするスピードに合わせて、レールワークでアップスとダウンを小刻みにボードの速度をコントロールし、波の最もパワーがあるポケット(美味しい場所)をキープし続ける高度な技術。シングルフィンのクラシックボードが最も輝くスタイルです。
伝説のスタイルをお手本にしよう クラッシックスタイルを語る上で絶対に外せないのが、世界中のサーファーからリスペクトされる伝説のロングボーダー Joel Tudor(ジョエル・チューダー)。彼の無駄な力が一切抜けた、芸術的なライディング動画は、見ているだけでボードの動かし方のお手本になりますよ。
ジョエルのようなライディングを目指すならこの記事
パフォーマンス系スタイル
パワフルな波を舞台に、全身を使ってレールを深く波に食い込ませ、力強いドライブターンやダイナミックなアクションを連発するスタイルです。
シングルスタビライザー(3本フィン)のパフォーマンスボードや得意とするスタイルで、ショートボードのようにアグレッシブに攻めることが可能。クラシックほどではないですが、もちろんノーズライディングもこなせる非常にアクティブな乗り方です。
オールラウンドタイプも同じシングルスタビライザーが基本となるので、どちらかと言えばこちらのタイプに近い乗り味で、パフォーマンスタイプをより幅広いに波に対応させたボードと考えて良いでしょう。
ホームポイント(普段行く海)に合わせたボード選びを
自分の目指すスタイルが決まっても、「普段行く海の波質」にボードが極端に合っていないと、サーフィンは一気に難しくなってしまいます。 ホームポイントの波が小波でメローなのか、サイズがあってパワフルなのか、その傾向を考慮してボードを選ぶことも強くおすすめします。
普段サーフィンをする(これから始める方なら…通うであろう)ポイントはどんな波なのか?どんなスタイルのサーファーが多いか?リサーチしたり体験しておくと良いでしょう。
可能であれば、コンディションに合わせてタイプの異なるボードを複数枚持ち、使い分けるのが理想です。
- 小波やメローな日のコンディション ➔ クラシックボードでノーズワークを楽しむ
- サイズアップしてパワフルな波の日のコンディション ➔ パフォーマンスボードで大きなターンを楽しむ
このように使い分けることで、サーフィンの引き出しが2倍にも3倍にも広がります。
「どうしても保管場所や予算の都合で1枚しか持てない……」という場合は、あらゆる波に対応してくれる「オールラウンドタイプ」を選ぶのが最も賢い選択肢です。しかし、1枚しか持てないからといって絶対にオールラウンドにしなければいけない訳ではありません。自分の目指すスタイルへの「こだわり」を一番に大切にして選んでいきましょう!
最後に
自分に合った最高のロングボードに出会うための秘訣は、ボードの「構造・特性」を知り、自分の「目指すスタイル」を明確にすることです。
基礎知識という武器を持っていれば、ネットでスペック表を見たときも、ショップでスタッフと話すときも、自分にぴったりの1本を驚くほど迷わずに見つけ出せるようになりますよ。
あなたが最高の相棒と出会い、夏の海で素晴らしいロングライドを決められることを応援しています!
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