この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
ロングボードやミッドレングスなどのシングルフィン(センターフィン)にフィンを取り付ける際に、このような悩みをお持ちなら、あなたの役に立ちます。
- フィンがキツくてフィンボックスに入らない、しっかりとセットできない。
- フィンをセットしたときやサーフィン中にぐらぐらする。
- サーフィン中にフィンの位置がズレる。
このような症状の対処方法について紹介します。
シングルフィンが入らない・ぐらつく・ズレる理由
ロングボードやミッドレングスなどのシングルフィン(センターフィン)は、規格があり、その規格に合わせてフィンボックス、フィンは作られているので基本的にどのフィンボックスでも、どのセンターフィンでもセットできフィットするようになっています。
しかしながら、規格サイズに対し多少の誤差が生じる場合もあるため「規格よ少し厚いまたは薄いフィン」があったり、「規格より狭いまたは広いフィンボックス」が存在します。
この、ちょっとした誤差などが原因で、フィンがキツくて入らない、あるいはゆるくサーフィン中にぐらぐらしたり、ズレてしまうことがあります。
この症状は、ちょっとした誤差で起こり得ることであり、珍しいことではないので、ショップなどでも基本的に不良扱いにはなっていないはずです。ショップによってはフィン交換などの対応もしてくれるところもあると思いますが、サーフボードのフィンボックに原因がある場合には、フィンを交換してもらっても同じ結果になる可能性もあります。
ショップで直接対面販売で購入した場合であれば、ボードとフィンを持っていき相談すると良いかもしれません。また、ボードとフィンを一緒に購入した場合、その場で取り付けて問題ないか確認してもらうのが安心です。
ネットで新品を購入の場合、未使用の状態であればショップに交換等の相談をしてみるのも一つの方法ですが、このような症状は、基本的に不良品扱いにならないので対応してもらえない可能性も十分に考えられます。それにフィンボックスまたはフィンのどちらが要因となっているか判断も難しく、相性もあります。
そんなわけで、ショップで対応してもらえないことも多く、よくある症状なので自分で調整してみるのも一つの方法です。
それぞれの対処方法を紹介しますが、あくまでも自己責任でお願いします。
センターフィンがキツくて入らない場合の対処方法
センターフィンがキツくてセンターボックスにしっかりとセットできない場合、「フィンが規格よ少し厚い」または「フィンボックスが狭い」などの原因が考えられます。
あと少しというところでキツくて入らない、一部だけが入らない、全体的にきつくて入らないなど…症状も様々です。
この場合の対策は、紙やすり(サンドペーパー)+ヤスリホルダーで、フィンの窮屈な部分を削ります。
準備するもの
- 空研ぎ用120番
- 耐水ヤスリ320番
- ヤスリ用のホルダー
- マスキングテープ
ヤスリは「空研ぎ用120番」「耐水ヤスリ320番」がオススメ。
ホームセンターでも販売されています。
ヤスリ用のホルダー等を使いサンディングすると均等に平らに削ることができます。
養生用にマスキングテープがあると綺麗に仕上がります。
削り方(サンディング方法)
削りたくない部分はマスキングテープで養生しておきましょう。
養生しておかないと削りたくない部分までサンディングされ、傷ついてしまい見た目も悪くなります。
養生ができたら、サンディングしていきますが、どの部分がキツく入りにくいのか?
キツさの程度は?
全然入らないのか?
ほんの少しだけキツくて入らないのか?
全体的にキツいのか?
部分的にキツくて入らないのか?
よく観察し必要に応じ片面、または両面をサンディングします。
キツくてたくさん削る必要がある場合など、ほとんどの場合では「空研ぎ用120番」で削り調整します。
くれぐれも研磨しすぎにはご注意してください。
削りすぎると緩くなってサーフィン時にフィンの位置がずれたり、ぐらぐらする原因にもなりますので、少しずつ確認しながら調整します。面倒ですが「少し削っては、フィンボックスにはめ込み入るかチェック」のこまめな繰り返しをするのが良い。
少しキツいくらいのフィット感が理想です。
「あと少し削れば入りそう」というところで「耐水ヤスリ320番」に変えて水研ぎでサンディングし微調整すると削り過ぎを防ぎやすくなり、削った部分も綺麗に仕上がります。
フィンボックスは削るな!!!
フィンではなくフィンボックスを削って(サンディング)調整する人もいますが、フィンボックスは削りすぎた場合、基本的に替えが効かなくなります。
しかもサンディングもやりにくく、均等に削ることも、微調整も難しいです。
削りすぎた場合、すべてのフィンが緩くなって合わなくなりますのでフィンボックスを削り調整するのはオススメしません。
緩くてサーフィン中にグラついたり、フィンの位置がズレる時の対処方法
シングルフィン(センターフィン)をフィンボックスに入れた際に「ゆるい」場合、フィンセッティングは容易で一見、何の問題も無いように思いますが、この場合のよくある二つの症状について紹介します。
一つは、サーフィン中にフィンがフィンボックスの中で前後にズレて動いてしまうことがあります。
フィンが前後に動くと、ターンや直進性、安定性に影響し乗り味が変わってしまいますのでよくありません。
もう一つは、グラつく(左右にぐらぐらする)症状。
サーフィン中にフィンが左右にぐらぐらとグラつくことで、ボードが不安定になり失速したりバランスを崩すなど、ライディングに大きな悪影響を与えます。
このような症状がある方は、早めに以下の対処方法で対策を取りましょう。
対処方法は3つあります。
ネジをドライバーで締め付けできるタイプに変える
ネジを交換するだけで対応できる簡単な方法です。
固定するためのネジを手で締め付けるタイプで固定している場合、このネジをドライバーで締め付けできるタイプに変える。フィンを固定(ロック)するネジ・ナットは様々なタイプの商品が出ています。そのほとんどが手だけで締め付け(固定)できるタイプなので、どうしても締め付けがあまくなってしまいサーフィン中にフィンの位置が前後にズレれてしまうということが起こります。
フィンをフィンボックスにセットした際に、少しキツいぐらいにフィットしていればこのようなことも起こりにくいのですが、ゆるい場合には、ドライバーで締め付けできるタイプのネジに変えるだけで、しっかりと固定ができるようになります。
マイナスドライバーで締め付けるタイプがオススメですが、単品売りされているのをあまり見かけませんので、無い場合は、六角レンチタイプのネジで対応すると良いでしょう。
デメリットとしてはドライバーや六角レンチが必要なこと。
前後にズレる症状は、この対策でほぼ解決できます。
ぐらつき(左右にぐらぐらする症状)に関しては、ケースバイケースで効果がある場合と完全に改善しない場合もありますが、誰にでも容易に・安価に対策できる方法なのでやってみる価値はあります。
リペアテープでフィンを固定する部分に厚みを持たせる
フィンを固定する(フィンボックスにかかる)部分にサーフボードの簡易リペア用として販売されているリペアテープや布製の粘着テープを貼り厚みを持たせる方法です。
フィンボックスに対しフィンがゆるいワケなので、フィンをセットしたときに少しキツくなるようにフィンに厚みを持たせればフィンが前後にズレたり、左右にぐらぐらすることもなくなります。
簡単な方法として、
リペアテープや布製の粘着テープを貼りフィンの根元に厚みを持たせフィットするようにします。
手軽に誰でもできる方法ですが、デメリットもあります。
- 貼り付けたテープが摩耗したり剥がれたりするので定期的に張替えが必要。
- 厚みの微調整が難しい。
- 見た目がよくない。
- 場合によってはフィンボックス側に負担をかけ、広がったりする可能性も?
「布製粘着テープ」or「リペアテープ」
「布製粘着テープ」or「リペアテープ」を必要に応じカットし貼り付けるだけです。
厚みが足りなければ、さらに上から重ねて貼り厚みを調整します。
何回も脱着を繰り返しているうちにテープが削れたり剥がれたりするので、ゆるくなったら貼り直しを行う必要があります。
レジンを塗りフィンを固定する部分に厚みを持たせる
オススメは、レジンを塗る方法。
リペアテープなどを貼る方法よりも、微調整ができフィンボックスに負担をかけることなくキレイに仕上げることができます。
- ポリエステルレジン(ホットコート)+ 硬化剤
- マスキングテープ
- 平刷毛
- 耐水ヤスリ600番または320番くらい
- アセトン(刷毛洗浄用)
- 紙コップ(ポリエステルレジンを使用の場合)
- 割り箸等(ポリエステルレジンを使用の場合)
ポリエステル樹脂のホットコート(インパラ)レジンを使用する方法。
ここでは、このホットコート(インパラ)レジンを使い調整する方法を紹介しますが、ソーラーレジンの場合も基本的に作業方法は同じです。
なお、ホットコートでないノンパラのレジンでは仕上げることができませんのでご注意ください。
※ ホットコートとはFRPポリエステル樹脂にパラフィン溶液を3~5%程度混ぜたもので、インパラレジンと呼ばれています。パラフィン溶液を入れていないFRPポリエステル樹脂をノンパラレジンと呼びます。
養生用にマスキングテープを準備します。
刷毛を準備します。
なるべく平らにキレイに塗り広げ仕上げたいので、平型の刷毛を準備しておいきたい。
使用後の刷毛を洗浄するためのアセトンを準備します。
刷毛を使い捨てする場合は必要ありません。
足付け用に耐水ヤスリ600番を準備します。320番くらいでもOK。
足付けとは、塗料や樹脂の付着力を向上させる為、被塗物の表面に凹凸を付ける作業。
レジンと硬化剤を入れて混ぜ合わせるための紙コップと割り箸を準備します。
刷毛を洗浄するためのアセトンを入れる容器としても使います。
塗りたくないところをマスキングテープで養生します。
余計なサンディング作業を増やすことがないようにしっかり養生します。
この作業を丁寧に行うことで仕上がりに差がつきます。
足付けをします。
耐水ヤスリ600番または320番くらいで、樹脂を塗布する部分をサンディングします。足付けしないと樹脂が剥がれる原因になります。
足付けしたら、刷毛でホットコートレジンを塗り広げます。
ポリエステル樹脂と硬化剤の比率がわからない場合、こちらを合わせてお読みください。
PU素材のサーフボードリペア「ポリエステル樹脂と硬化剤の比率」なるべきキレイに塗り広げると仕上がりが良く、その後の手間が減ります。
塗り終わったら、樹脂(レジン)が完全に硬化する前にマスキングテープを剥がします。
完全に硬化するには時間がかかりますので、一日以上は放置し硬化するのを待ちます。
硬化したら、フィンボックスにセットし調整作業。
なお、樹脂を塗ったところが凸凹していたら、セットする前に耐水ヤスリ320番等で表面を整えます。刷毛でキレイに塗り広げていれば、表面の凸凹も目立たないので整える作業は不要です。
まだ、ゆるい場合は、さらにホットコートレジンを塗ってさらに厚みを加えます。
レジンを上塗りする際は、塗る面を耐水ペーパーの600番で足付けしてからホットコートレジンを塗布します。
逆にキツくてフィンボックスに入らなくなった場合は、前述の「センターフィンがキツくて入らない場合の対処方法」を参考にサンディングし調整します。
少しキツいぐらいにフィットして、左右にぐらついたり、ボックス内で前後にズレたりしないようになればOKです。